―………カンジル………―
―………オビエテル?………―
―………コノカンジ…オンナノコカナ?………―
―………イソイダホウガ………―
………
「……いいな…」
…術を解き…ナルトはポツリと呟いた…
はじまり―5―
…感じ取った思念(ソレ)を辿って、その場所へと向かった…
…辿り着いたその場所には…やはり少女が一人座り込み、いまにも泣きそうな状態になっていた…
…ナルトは木の上に立って、その少女の様子を見ていた…
「……マズイなー…あのこ…いまにも泣きそう…それに…」
…この森は…部外者には危険すぎる…
…なんでこの森にいるのかわかんないけど…
「…とりあえず…あのこに声をかけてみるか…」
「そこでなにしてるんだ?」
…声をかけて見ると…そのこのうつむいていた顔が上がる…
…しかし何故か、そこに座り込んだまま、キョロキョロと辺りを見回し…
…そして…
「…だ…誰かいるの…?…」
…そう…不安そうな様子で…かぼそい声を出して言った…
…あっ…そうか…ふつうのこには…ケハイけしてたらわかんないだよね…
…ちゃんとわかるように、ケハイ出してあげないと…
「ここだよ」
…今度は分かった様で…そのこがこちらを見上げてくる…
…ボクはもっとよくわかる様に…
…そしてアンシンさせるためにも…ヒラヒラと手をふった…
…するとそのこはボクがわかったのか…ボクをジッと見てきた…
…そのこがボクの方を見たので…
…ボクは…「ヨイショ」…と小さなかけごえをかけて…そのこのまえに飛びおり…
…そしてそのこのまえに身を屈めて…
「おまえどうしてこんなトコで踞って泣いてんの?この森は…えっと…部外者立入禁止?(だったけ?)の森の筈だよ?」
…そうそのこの目を見て、そう問いかけた。
…するとそのこは…ビクッとかすかにふるえ…
「…う…あ…あの…修行してて…でも…途中で…大きなトラが近くに来て…気付かれないように、木の上を通って逃げたんだけど…そしたら全然知らない所に出て…トラはいなくなったけど…どうしようって…思ってたら…その…足を滑らしちゃって…」
…しどろもどろといった感じで…そう言った…
…説明を聞いて、ボクは大体のジジョウがわかり…
「…落ちて足を痛めたのか…」
…そう嘆息混じりに呟いた…
…そっか…このこ…森のトラップに引っかかっちゃったんだ…
…でも…
「…にしても…その説明じゃ…そんなには移動してないよね…」
…修行?…この森で?…
…名家に守られたこの森には、部外者はゆるしなしには部外者は一切入れない筈…
…あれ?…
…このこ…くらくてすぐにわからなかったけど…
…このこの目……もしかして…白い?…
…てっことは…『白眼』?…
…そう言えば…
…このちょっと向こうの森の守護・管理は…確か『日向』に任せてたっけ?…
…ってことは…このこもしかして…
「…この近くで…ついうっかり入り込んじゃうくらい近い森(…たぶんだけど…)…確か一番近いのは『日向の森』だったっけ?…そう言えば『日向』にはボクと同い年の女の子がいるってじいちゃんが言ってたっけ?…(…ヒアシおじちゃんの娘で…ヒナタだったけ?…)…確か……あれ?じゃあおまえ『日向』の娘?」
…やっぱり…名前まで当てたらけいかいしちゃうよね…
…このこはボクのコトしらないんだし…
「…う…うん…わたし…日向ヒナタって言うの…」
…やっぱり…このこが『ヒナタ』…おじちゃんとおばちゃんが言ってたこ…
「…そっか!(やっぱりな)じゃあボク送ってくよ、『日向』の家なら知ってるし!」
…この森には…まだまだ危ないトラップがある…一人だと危ない…
「…え…でも…」
「いいから!あっ!足…まだ歩けないか…これじゃ…うーん…そうだっ!」
そう言ってボクはヒナタに手を差し出したが…すぐにその足の事に気付き、足の様子を少し見て…そして…
…大人に変化することに決めた…
…せっかく黒く染めている髪が…変化の時についうっかり金髪にならない様に注意して…
…そして大人の姿でヒナタをはこぶことにした。
「…足痛いんだよね…じゃあおんぶじゃなくてだっこの方がいいかな?(…ボクもおんぶってよく分からないし…)」
…とそう言ってボクは、ヒナタをじいちゃんやアスマにいちゃんたちがしてくれる様にヒョイと抱き上げ…「…じゃあいくよ!」…とそうヒナタに声をかけると、じいちゃんたちが、よくそうしてくれる様に、わらいかけて、瞬身の術でその場を立ち去った……
―続く―
―あとがき―
どうもRINですm(_ _)m
…ようやく『はじまり』の第五話が書き上がりました…
…長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした<(_ _)>
…話自体は出来上がっているのに…なかなか書けなくて…ウゥ…
…ええと…この話どこかで見たことがあるぞと、思われる方もおられるでしょう…
…この話は…別バージョンがあり…既にそちらはUPされております…
…本来ならこちらの方を先にUPすべきだったのに出来なかったのです…(…済みません…本当に…)
―それではまたの機会に―RIN―